水頭症の花ちゃんは2018年10月14日の早朝、ママの腕の中で旅立ちました。
旅立ちのご報告と花ちゃん基金御礼
「今よりもっと可愛いワンちゃんを・・・」「ペットは小さいと可愛い・・・」という人間のエゴだけで、近年もどんどん様々な犬種同士が掛け合わされ、日々新しい混合種の犬が作られています。
その結果生まれたものは、ワンちゃんたちの“体の異常”です。
特に小型化されたワンちゃんは、椎間板ヘルニアなどの病気を多く発症しています。
動物愛護先進国イギリスでは血統の管理の基に正しいブリーディングしている国であるのにも関わらず、(先進国ならではのデータではあるのですが)1歳で約10%前後、 6歳でなんと 70%近くも脳に何らかの異変があるという調査報告もあるようです。
何ら管理されていない繁殖工場(パピーミル)の日本では調査をすればイギリス以上であるという事は安易に予測できます。
そんな人間のエゴだけで生み出した不幸を、ワンちゃんたち自らは改善する力もありません。
繁殖工場
※画像が強烈な印象になりますので、ぼかし加工をしております。「パピーミル」で検索していただくと、劣悪な環境の繁殖工場の画像が出てきます。
※パピーミルとは「子犬工場」を意味します。
花ちゃんは保護犬カフェにいました。
長いか短いかはわからないこの命を大切にしたい。
花ちゃんの里親さんは、花ちゃんが水頭症とわかっていながら飼う事を決心しました。
> 水頭症の花ちゃんとママの暮らし
もともとペットショップに並ぶ予定で、犬の繁殖工場にて育てられている中、花ちゃんに障害があることがわかり(片目無し)ペットショップへ行くことなく保健所に持ち込みをされました。
それを見た保護犬カフェの方がレスキューし、里親さんが見つかるまでの間、花ちゃんは保護犬カフェで過ごす事になりました。
ラブドネイションの理事でもある岩橋のグリーミングサロンのお客様です。
花ちゃんママとお話しさせて頂いた中で、花ちゃんとの向き合い方に心を動かされました。
私たちもどうにか花ちゃんに良くなってもらいたい。
花ちゃんから、病気や障害に向き合っているペットを救える事が出来れば…。
そんな願いから「水頭症の花ちゃんからペットの未来へ tsunagu! ~ペットの再生医療基金!~」のプロジェクトは立ち上がりました。
先天性と後天性とがありますが先天性は遺伝が多いです。
後天性はウイルス感染や頭部の外傷が原因の場合もあり一部のお金儲けだけの為に、劣悪な環境で繁殖させていたのも要因だと思います。
特にチワワに多いのはチワワを飼うのがブームとなり、異常に繁殖させたため他種は1%の発症率なのにチワワは3%と高くなっています。
脳が損傷したりして脳脊髄液が循環している経路がふさがってしまったり、何らかの影響で脳脊髄液が多く分泌されたりすると、頭蓋骨の内部にある脳室という空間内に一定ではなく増えた分、脳圧が高くなり、さまざまな神経症状が出るのが水頭症という病気です。
白い部分が大脳です。水頭症は脳脊髄液に圧迫されて大脳がペラペラ。
満足に動く事が出来ない、ただ「生きている」だけの状態です。
内科的治療ではステロイドや利尿剤を与えますが副作用が激しく嘔吐を繰り返します。
外科的治療では脳に針を刺し溜まっている脳先髄液を抜き取ります。管を通して尿と同じ
ように排出する手術もあり費用は莫大にかかります。
薬投与など … 約2万円/月
手術 … 約100万円/1回
水頭症の手術ができる病院は限られているので遠方の場合もあり交通費なども必要な場合もあります。
治療費用がかさみ、経済的な理由で病気のペットを飼育放棄するケースもあります。これまで治療の手立てがなかった病気に対する新しい治療法として注目されており、世界中で研究が行われています。
人に対する再生医療においては厚生労働省の「先進医療」として認定されており、すでに多くの臨床現場において導入されています。
中でも“幹細胞”を用いた医療により「がん」や「ヘルニア」 など劇的な改善が見られる症例が数多く出ています。
幹細胞とは?
動物の体には、様々な器官や臓器などに変化する「幹細胞」という細胞があります。幹細胞療法とは、幹細胞を体外で培養して体に戻すことで、失われた臓器やケガの再生を行うことができる治療法です。 麻酔などはせず、点滴にて動物体内に注入しています。
岸上義弘先生は水頭症にも1例成功した事例を持ち、最先端の再生医療を推進されています。今後の動物医療に明るい未来をつなげたいと考えています。
岸上獣医科病院では、幹細胞を麻酔などはせず、点滴にて動物体内に注入しています。 治療費も軽減され、ペットの負担も少ない治療法です。
※幹細胞治療を受けた水頭症の小型犬
岸上獣医科病院、岸上義弘先生のご紹介
岸上獣医科病院は「自然の摂理に沿う」という言葉をモットーに、動物本来が持つ自己治癒能力を高めて治す、医療に力を注いでおられます。
これまでの「症状を消す、止める。」という医療から、自己治癒能力を高め、自然に早く、そして綺麗に治すことを目的とした再生医療に取り組んでいます。
岸上義弘先生は、現在この再生医療を、世界12カ国以上において勉強会等を開くなど、動物医療においての再生医療普及に日々尽力されています。
岸上 義弘 先生
日本獣医再生医療センター 顧問
日本獣医再生医療学会 会長
日本獣医麻酔外科学会 設立専門医
大阪医科大学 非常勤講師
高額医療費から飼育放棄(殺処分)をさせない、終生飼育への啓蒙広報活動費に使用させて頂きたいと考えています。
花ちゃんをきっかけに、今後大きく変わるかも知れないペット医療の可能性へ繋げたい。
など
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(ラブドネイションは動物の保護はしておりません。)