先日、ラブドネイションの取材でお伺いした岸上獣医科病院の岸上義弘先生から殺処分に関してのメールが届きました。
虐待している人、飼育放棄している人、よく噛み締めて読んで下さい。
原文そのままです。(犬での話しだったので犬で来ていますが、当然、猫もです。)
長文です。
壁が迫って来て炭酸ガスで窒息死、というのが居たたまれなくなりました。
私はそのお話しをお聞きしたとき、獣医師である前に、人として許せないと感じました。
自分の心臓がヒモで縛り上げられる気がしました。
昔、私が再生医療の細胞の研究で行き詰まって悩んでいたとき、師匠の先生からこう言われたことがあります。
『岸上くん、一度、細胞の気持ちになって考えてごらん』いつも顕微鏡でのぞいていた細胞の気持ちも分かっていなかたったと反省しきりでした。
犬の殺処分を実際に遂行する人、命令する人は、一度、犬の気持ちになって考えて頂きたい。
そして自分が同じ目にあったら、どんな気持ちになるだろうと考えて頂きたい。
幼い頃、自分がされてイヤなことは、人にしてはいけない、と親から教わったでしょう。
犬も人間も同じ生き物。信頼して愛する人に捨てられた時の気持ち。
動く壁に圧迫され、恐怖のうちにもがき苦しんで窒息死する時の気持ち。
殺処分を遂行するのも人間。
しないと決めるのも人間。
犬にはそれを止めることはできないのです。
人間には、それを止める事ができます。
私にできることを考えてみました。
犬の難病、不治の病、という理由で捨てられる犬が居るとすると、その難病を治す研究をして、犬が捨てられないようにしたい。
獣医師として、それが私のできる精一杯の仕事であろうと思います。
私は我が家の5dogsとよく話しをするし、よく理解してるのを分かっています。
彼らの気持ちを考えると息が出来なくなります。
岸上先生の獣医師としての言葉は重く響きます。
もっと頑張らなければと涙しながら燃えています。
岸上獣医科病院
現在は仮病院ですが立派な研究室付き病院を建設中です。骨折や脱臼などの整形外科手術の実績多数。「再生医療」にも積極的に取り組み、がんや椎間板ヘルニアによる下半身麻痺など、従来では治療が困難であった様々な病気の治療にあたっておられます。
WEBサイト:http://www.dr-kishigami.com/
(記事:松本)